梅干しに赤紫蘇を入れるわけ

梅干しに赤紫蘇を入れるわけ

製作中の自家製梅干しに有機農家の友人が栽培した赤紫蘇を投入した。

まずは、赤紫蘇の灰汁を抜くのために塩でもみこむ。アク(灰汁)とは苦み、渋み、えぐみの成分の総称で、「シュウ酸」や「ポリフェノール」が含まれている。これらを、塩の浸透圧作用を使ってあく抜きするのだが、陽「塩」が陰「灰汁」を中和させるという陰陽の理論でもこれは説明ができる。



なぜ、梅干しの赤紫蘇をいれるのか? については諸説があるが、まずは「赤いほうがいいっしょ!!」という単純な理由がある。着色の過程は、赤紫蘇の赤い成分が梅に乗り移るという単純なものではなく、赤紫蘇に含まれる成分と梅のクエン酸が化学変化を起こして赤く発色させるそうだ。(へーそうなんだ!)

あとは赤紫蘇自体に含まれる栄養成分と防腐・殺菌作用が添加される事で、梅干しが更にパワーアップするから・・・。まさに鬼に金棒という間柄。

ちなみに紫蘇は、中国原産のハーブであり、食中毒の薬草として用いられてきた。死にかけた患者が蘇る(蘇る)ことが、紫蘇の名の由来とも言われている。

食中毒予防として、生ものの添え物に紫蘇が重宝される理由はこんなところにもあるわけだ。

無農薬の赤紫蘇であれば、紫蘇ジュースもおすすめ。毎年作って夏に飲用しているが実にさっぱりとして良いものである。こういったモノの良さを知ると市販のソフトドリンクは飲む気にならない。

夏バテ防止、免疫セルフケアにおいても家庭内で昔ながらの加工食品を自分の手で作ってみることをおすすめしたい。

漬けて3日後、じょじょに「化学変化」が進行中~

ブログに戻る